5005号車(東芝製IGBT-VVVFインバータ)
この頃は6両編成で運転していました
本州四国連絡橋こと瀬戸大橋がかけられてから20年。
初代マリンライナーとして長年岡山地区のエース的存在であった213系が、JR西日本とJR四国の共同でマリンライナー用の新型車として投入した223系5000番台および5000系によって、岡山地区の普通列車運用へ転用されてから5年が経とうとしている頃でした。
JR四国で活躍していたキハ58形およびキハ65形気動車が引退すると聞きつけ、青春18きっぷで四国へ入る際に、ダメ元で録音した音源がこちらです。
(余談ですが、この四国訪問でお二人の同業者と知り合うことが出来ました。そのうちのお一人は四国三郎様でございました)
当時はまだ岡山駅在来線ホームの改良工事中で、瀬戸大橋線ののりば番号は”9番~12番のりば”となっていました。
(この録音の一週間後にホーム改良工事が竣工し、9番~12番のりばは現在の5番~8番のりばへと付番変更されたのでした)
また、CTCも導入されておりませんでしたので、旧型案内放送と接近メロディ(瀬戸の花嫁)が流れる様子をお楽しみいただけます。
列車は、21時13分に岡山駅を発車。
この当時は混雑対応のため、暫定的に6両編成となっておりました。(網干電車区の223系中間車1両を借入。2007年~2010年まで)
車内は帰宅する旅客でそれなりの乗車率となっていましたが、幸いにも話し声を極端に拾うことなく、妹尾(せのお)駅と茶屋町駅に停まり、宇野線沿線の旅客を降ろしていきます。
(きっぷを途中駅で買えずに乗車した旅客への対応をしながら、案内放送をこなす様も拾っております。この忙しさも地方路線ならではだなと感じた次第です)
JR四国との境界駅である児島駅に到着すると、女性車掌氏から如何にもベテランそうな男声車掌氏に交代します。
『マリンライナー65号、高松行きでございます。ご利用下さいまして、ありがとうございます。この列車の乗務員は、児島駅で交代しました。運転士、JR四国の◎◎、車掌◎◎、◎◎(2人乗務)です。』
ベテラン車掌氏の逆説的な車内案内を聴くと、JR四国管内に入ったのだなと改めて感じられるのでした。
坂出からの乗り換え列車の案内が終わる頃、特徴的なトラス通過音が聴こえてきたら、そこはいよいよ瀬戸大橋です。
島の上は騒音対策で速度制限が掛かっているので速度を落としつつ、海上区間に入るとまた速度を上げる。
一つ一つの島を通過している感じが手にとるようにわかるのが、瀬戸大橋通過区間の面白さではないかと個人的に思う次第です。
橋を渡り終えたら、四国島内へ足を踏み入れます。
宇多津駅構内扱いとなるデルタ線を過ぎれば、そこはすぐ坂出駅。
駅のアナウンスもまたJR四国らしさが際立っていて好きなところだったりします。
『さかいでー、さかいでー、今日もJR四国、ご利用下さいまして、ありがとうございます』
スラブ軌道の独特な走行音が、定尺レールのジョイント音に切り替わったら、いよいよ高松駅に向けてラストスパート。
最高時速120km/hで讃岐路を快走していく様は本当に聴き惚れます。
やがて、高松運転所を横目に見ながら沢山のポイントを通過し、ゆっくりとホームに進入。
お疲れさまでした・・・四国の玄関口、高松駅に到着です。
(高松駅名物”連絡船うどん”を食べたくなったら、走行音だけで十分に瀬戸大橋線を堪能できた証・・・?)