途中停車駅は小田原のみ。これぞまさにロマンスカー!
白いタキシードボディを身に纏った出で立ちに、登場当時はとても驚いたものです。今でも運転開始当時のチラシを大切にしまっている程には思い出深いロマンスカー。
ミュージックホーンの復活やサルーン席の設置等、当時の設計チームの意気込みがとても伝わってくる作り込み方をされた車両だったこと、また小田急イズムともいうべき連接台車を採用している最後の形式ということもあってか、子供から大人まで根強い人気があるそうです。
足回り機器は、登場以前に3264Fで実施されていた防音試験(当時は”変態カバー”と呼ばれていた)の結果を基に設計されています。今の小田急車の標準装備とも言える全密閉型電動機もこれが最初の採用例だったのではないでしょうか。とても独特な音色であり、それでいて従来車よりも静かなモーター音を奏でます。
登場して17年。まだまだ活躍してくれると期待していたのですが、メンテナンス費などの観点から、2022年春のダイヤ改正を持って定期運用から外れることが発表されてしまいました。葬式鉄で大変なことになる前に、なんとか音声を残すべく新宿へ向かったのでした。
録音したのは、新宿11時発のスーパーはこね号。新宿を出ると途中停車駅は小田原のみという、まさに箱根に直行する小田急の看板特急なのですが、通常であればまず録音などとても出来るような状況ではない車内環境になります。しかしながら、こういうご時世ということもあってか乗車率はそこまで高くありませんでした。
『これは好環境を望めるぞ!!』と期待したのも束の間。なんと車両間の仕切り自動扉の調子が悪いようで、誰もいないのにずっと開閉をするのです。。新宿発車後にしばらくして気がついたのですが、車掌さんでもどうしようもできない故障だったそうで、自動ドアのスイッチを切っていただきました。(その部分は目立たないように編集でカットしてあります)
その後は特に何事もなく終点まで駆け抜けてくれたおかげで、良い記録を残すことが出来ました!